dfコマンドはシステムの ディスク領域の使用状況を表示します。 シェルプロンプトでdf コマンドを入力すると、次のような出力が 表示されます。
Filesystem 1k-blocks Used Available Use% Mounted on /dev/hda2 10325716 2902060 6899140 30% / /dev/hda1 15554 8656 6095 59% /boot /dev/hda3 20722644 2664256 17005732 14% /home none 256796 0 256796 0% /dev/shm |
デフォルトでは、このユーティリティは、パーティションサイズを 1キロバイトブロックの単位で表示し、使用中と未使用のディスク 領域の大きさをキロバイト単位で表示します。メガバイトや ギガバイトで表示するには、df -hコマンドを 使用します。-hという引数は、 「human-readable format:人間が読める形式」という意味です。 その出力は次のようになります。
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on /dev/hda2 9.8G 2.8G 6.5G 30% / /dev/hda1 15M 8.5M 5.9M 59% /boot /dev/hda3 20G 2.6G 16G 14% /home none 251M 0 250M 0% /dev/shm |
パーティションの一覧の中に、/dev/shm という項目があります。この項目はシステムの仮想メモリー ファイルシステムを示す名目です。
duコマンドは、ディレクトリにある ファイルが占めている領域の大きさを見積もって表示します。 シェルプロンプトでduとタイプすると、 サブディレクトリごとにディスク使用状況が一覧表示されます。 一覧の最後の行には、現在のディレクトリとサブディレクトリの 総合計も表示されます。すべてのサブディレクトリの合計を 見る必要がない場合は、du -hsコマンドを 使用すると、人間に読みやすい形式でそのディレクトリの 総計だけを見ることができます。他のオプションを見るには、 du --helpコマンドを使ってください。
グラフィカルな形式でシステムのパーティションとディスク領域の 使用量を表示するには、 図26-2の底辺に示してあるように システムモニタタブを使用します。
ヒント | |
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ディスク容量制限の実践についての詳細は、 第6章を参照してください。 |
Red Hat Linuxには、システムの使用可能な空き領域の大きさを 監視するdiskcheckというユーティリティが あります。設定ファイルを基づいて、ひとつまたは複数のドライブ が指定の容量に到達した時にシステム管理者に電子メールを送信 します。このユーティリティを使用するには、diskcheck RPMパッケージがインストールされている必要が あります。
このユーティリティは毎時のcron[1]タスクとして実行されます。
以下の変数は、/etc/diskcheck.conf で定義できます。
defaultCutoff — ディスク ドライブがこのパーセント容量に達したときに報告されます。 たとえば、defaultCutoff = 90なら、 モニタされているディスクドライブが90%容量に達したときに 電子メールが送信されます。
cutoff[/dev/partition ] — パーティションに defaultCutoffを上書きします。たとえば、 cutoff['/dev/hda3'] = 50を指定した場合、 パーティション/dev/hda3が50%容量に 達すると、diskcheckコマンドがシステム 管理者に警告します。
cutoff[/mountpoint ] — マウントポイントに defaultCutoffを上書きします。たとえば、 cutoff['/home'] = 50を指定した場合、マウントポイント /homeが50%容量に達すると、 diskcheckがシステム管理者に警告します。
exclude — diskcheckを無視するひとつまたは複数のパーティション を指定します。たとえば、 exclude = "/dev/sda2 /dev/sda4"を指定した 場合、/dev/sda2か/dev/sda4 が指定されたカットオフパーセントに達しても、 diskcheckはシステム管理者に警告しません。
ignore — 無視するひとつ または複数のファイルシステムタイプを -x filesystem-typeの形式で 指定します。例えば、ignore = "-x nfs -x iso9660" を指定した場合、システム管理者は、nfsまたはiso9660 ファイルシステムが容量に達していることを警告されません。
mailTo — パーティションや マウントポイントが指定された容量に達したときに、警告が送信 されるシステム管理者の電子メールアドレス。たとえば、 mailTo = "webmaster@example.com"が指定された場合、 webmaster@example.comに電子メール警告が送信されます。
mailFrom — 電子メール 送信者の身元を指定します。これは、システム管理者が diskcheckコマンドからのメールにフィルタをかける 場合に便利です。たとえば、 mailFrom = "Disk Usage Monitor"が指定 された場合、送信者のDisk Usage Monitorを含む電子メールが システム管理者に送信されます。
mailProg — 電子メール警告 の送信に使用されるメールプログラムを指定します。たとえば、 mailProg = "/usr/sbin/sendmail"が指定 された場合、メールプログラムとしてSendmailが使用されます。
cronタスクが実行されるたびに読み込まれるので、設定 ファイルを変更する場合も、サービスを再開する必要はありません。 cronタスクが処理されるためには、crond サービスが起動している必要があります。デーモンが稼働して いるか判定するには、/sbin/service crond status コマンドを使います。起動時にサービスをスタート することをお勧めします。起動時にcronサービスを自動的に スタートする方法の詳細については、第14章 を参照してください。
[1] | cronの詳細については第28章を参照してください。 |