manページを使用して情報を得る方法

 多くのコマンドやいくつかのアプリケーションの使い方を調べるための最も簡単な方法の1つとして、manコマンドによる方法があります。

 「man」という言葉は、「manual(マニュアル)」を表します。これは、多くのコマンドの目的を調べることのできる、一連のオンラインページです。manページには、あるコマンドの目的、使用可能なオプション、およびそのコマンドを出すために使用される構文の要約が、きわめて凝縮された形で記載されています。

 Linuxを初めてお使いになる方は、その簡潔な情報の記述法に慣れた人に比べて、manページが役に立たないと感じることがあるかもしれません。しかし、manページからは、ユーザーのシステムでコマンドを使用する方法に関する情報が得られます。この点だけでも、manページに慣れるとシステムの理解が深まります。どんな初心者でも、最終的には、コマンドの使い方が知りたくなるはずです。

 manページをグラフィカルに表示するには、いくつかの方法があります。

 シェルプロンプトからmanと入力し、その後にスペースを1つ入れてから任意のコマンドを入力すると、manページの特定ページをすぐに見ることができます。たとえば、man suと入力すると、suコマンドに関するmanページが表示されます。

 ページをスクロールするにはSpaceキーを、スクロールして戻すにはbキーを押します。manページを閉じ、シェルプロンプトに戻るには、qキーを押します。

Figure 10-1. シェルプロンプトからmanページを読む方法

 当然のことですが、ほかのよくできたヘルプシステムと同様に、manコマンドには自分自身のmanページがあります。プロンプトに次のように入力します。

man man

 manコマンドのmanページが表示されます(Figure 10-1を参照)。

 manページに関するさらに詳しい説明は、オフィシャル Red Hat Linux リファレンスガイドを参照してください。

manページの印刷

 画面でmanページを読むだけでは十分でなく、印刷したいときがあります。manページをプリンタに送信できますが、manページに特定のテキスト形式が含まれるため、画面からプリンタに翻訳されなかった無意味な記号が印刷されてしまいます。

 manページ印刷をするためには、ページから形式の設定を取り除く必要があります。これは、colコマンドで行うことができます(当然のことですが、colにもmanページが用意されています)。

 たとえば、manのmanページを印刷するには、次のようにします。

man man | col -b | lpr

 このコマンドは、まず、マニュアルページ全体の出力をcolフィルタに送ります。このフィルタは、出力をプリンタ用にフォーマットするものです。その後、colがフィルタ処理をした結果の出力がプリンタ(lpr)に送られます。このようにコマンドの出力を連結する処理はパイプと呼ばれ、非常に重要な機能です。パイプ処理の詳しい情報はthe section called テキストファイルを読むために使用するその他の基本コマンドを参照してください。

Noteユーザーアカウントの使用
 

rootアカウントで作業を行うことは、本当にその必要がない限り危険が伴うことに注意してください。Red Hat Linuxのインストール時に自分のユーザーアカウントを作成していなくて、その後もまだ作成していない場合には、今ここで作成してください。ユーザーアカウントの作成方法について援助が必要な場合には、the section called ユーザーアカウントの作成 in Chapter 1に戻ってください。