pwdによる現行ディレクトリの判別

 ディレクトリをいくつも検索していると、自分の居場所が分からなくなってしまったり、現行ディレクトリの名前を忘れてしまったりすることがよくあります。Linuxシステムのシェルbashは、デフォルトでは、パス全体を表示するのではなく、ユーザーの現行ディレクトリだけしか表示しません。

Figure 10-2. pwdコマンドはユーザーの現在位置を示します

 ファイルシステムにおける現行ディレクトリの正確な位置を知るためには、シェルプロンプトに移動して次のコマンドを入力してください。

pwd

次のものに似た情報が表示されるはずです。

/home/newuser

これは、ユーザーが今/newuserディレクトリにいること、そしてこのディレクトリが/homeディレクトリに含まれていることを示しています。

 pwdコマンドは、print working directoryを省略したものです。pwdコマンドを入力すると、Linuxシステムに対して「私はいまどこにいるか?」ということを尋ねたことになります。システムは、ユーザーが現在いるディレクトリを標準出力(通常はディスプレイモニタ)に印刷(print)することで返答します。

 ユーザーは、いろいろ調べまわるときに、頻繁にpwdを使用するようになることと思います。Linuxのエキスパートたちにとっても、このコマンドは頼りになるものです。