このセクションは、OpenLDAPディレクトリのインストールと設定についての 簡潔な概要を提供します。 詳細については以下のURLを参照して下さい:
http://www.openldap.org/doc/admin/quickstart.html — OpenLDAPについてのwebサイト。Quick-Start Guide
http://www.redhat.com/mirrors/LDP/HOWTO/LDAP-HOWTO.html — Linuxドキュメントプロジェクトの LDAP Linux HOWTO、Red Hatのwebサイトにミラーバージョンがあります。
LDAPサーバー構築の基本的なステップは次の通りです:
openldap, openldap-servers,及び openldap-clients RPMを インストールします。
/etc/openldap/slapd.confファイルを 編集して、ユーザーのLDAPドメインとサーバーを参照します。 このファイルの編集法に関する詳細は 項13.6.1で御覧下さい。
以下のコマンドを使用して slapdをスタートします:
/sbin/service/ldap start |
LDAPを正しく設定した後は、chkconfig, ntsysv 又はサービス設定ツールを使用してLDAPをブート時に開始するように 設定できます。サービスの設定については、Red Hat Linux カスタマイズガイドの中の サービスに対するアクセスの制御の章を参照して下さい。
ldapaddかスクリプトにより、LDAPディレクトリにエントリを追加します。
ldapsearchを使用してslapdが 情報に正しくアクセスしているか確認します。
この時点で、LDAPディレクトリは正常に機能しているはずで、LDAPディレクトリを 使うLDAPが有効になったアプリケーションを設定することが出来ます。
slapd LDAP サーバーを使用するには、その設定ファイル、 /etc/openldap/slapd.confを変更する必要があります。 このファイルを編集して正しいドメインとサーバーを指定しなければなりません。
suffixの行はLDAPサーバーが情報を提供する、 変更すべきドメイン名を示します:
suffix "dc=your-domain,dc=com" |
それを完全修飾のドメイン名が表示されるようにします。例えば:
suffix "dc=example,dc=com" |
rootdnエントリは、LDAPディレクトリ上の操作用に設定されたアクセス制御又は 管理制限パラメータで制限されていないユーザー用のDistinguished Name(区別名) (DN)です。 rootdnの ユーザーは、LDAPディレクトリのrootユーザーとも考えられます。設定ファイルの中で、 rootdnの行をデフォルトの値から、次の例の様に変更します:
rootdn "cn=root,dc=example,dc=com" |
ネットワーク上で LDAPディレクトリを充填する予定の場合、 rootpwの行を変更します。— デフォルトの値を暗号化したパスワード文字列で入れ換えます。 暗号化したパスワード文字列を生成するには、次のコマンドを 入力します:
slappasswd |
パスワードの入力と確認用の再入力を求められます。そうすると プログラムは生成された暗号化パスワードの結果をターミナルに出力します。
次に、新規に作成された暗号化パスワードを>/etc/openldap/slapd.confの rootpwの行にコピーして、「#」サインを削除します。
終了すると、その行は次と同様な形になります:
rootpw {SSHA}vv2y+i6V6esazrIv70xSSnNAJE18bb2u |
警告 | |
---|---|
/etc/openldap/slapd.confに指定してある rootpwディレクティブを含む LDAP パスワードは、TLS暗号化を有効にする場合以外は、ネットワーク 上に暗号化なしで送信されます。 TLS暗号化を有効にするには、/etc/openldap/slapd.conf内の 説明を再確認して、slapd.conf用のmanページを参照して 下さい。 |
セキュリティ強化の為には、LDAPディレクトリを充填した後でrootpw ディレクティブは、その行の先頭に「#」マークを付けてコメントアウト (無効化)します。
LDAPディレクトリを充填するために、ローカルで/usr/sbin/slapadd コマンドラインツールを使用している時は、rootpw ディレクティブは使う必要がありません。
重要 | ||
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/usr/sbin/slapaddは rootとして操作する必要があります。 しかし、ディレクトリサーバーはldapユーザーとして作動 します。その為、ディレクトリサーバーはslapaddによって 作成されたファイルは何も変更することが出来ません。この問題を修正するには slapaddを使用した後で、次のコマンドを入力します:
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