パーティションが選択されて、フォーマット用に設定が済んだ時点で、インストールする パッケージを選択する準備ができたことになります。
注意 | |
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カスタム-クラス インストールを選択する場合以外は、 インストールプログラムが自動的に、ほとんどのパッケージを選択します。しかし、 グラフィカル環境をインストールするためには、GNOME あるいは KDE (又は 両方)を 選択する必要があります。 |
GNOME と KDE は両方ともグラフィカルデスクトップ環境です。[1]これはシステムの全体的なルックとフィールに携わります。この中の1つを デフォルトのグラフィカル設定として選択する必要があります。また、両方インストールして 後で好みに応じて選択することもできます。
GNOME と KDEの両方をインストールするだけの容量(最低で1.7 GB)がない場合、 GNOMEとは項 と KDEとは項参考にして 判断の助けとして下さい。
機能別にグループパッケージしてあるコンポーネント(例えば、C 開発、 ネットワーク付きワークステーション、Webサーバ など)や、個別パッケージ、又は それら2つの組み合わせなどを選択することができます。
コンポーネントを選択するには、その横にあるチェックボックスをクリックします。(図4-15を参照)。
インストールするコンポーネントを選択してください。 カスタム-クラス インストールの途中で すべて (コンポーネントリストの最後にある)を選択するとRed Hat Linuxに 含まれている全てのパッケージをインストールします。すべてのパッケージを選択した場合、 約1.7 GBの空き領域が必要です。
個別にパッケージを選択するには、 画面の下部の個別パッケージの選択の ボックスにチェックを入れます。
インストールするコンポーネントを選択した後は、マウスを使用して個別の パッケージを選択したり、選択を解除したりできます。 (図4-16を参照)。
画面の左側に、各種パッケージグループのディレクトリリストが表示されます。 ディレクトリを展開してから(ディレクトリをダブルクリックして選択してから) ディレクトリを1つ選択すると、インストールできるパッケージがリスト形式で 右側に表示されます。
パッケージを個別に選択するには、パッケージ名の横のチェックボックスをクリックします。 ボックス内のチェックマークはパッケージが選択されていることを示します。
特定のパッケージの詳細については、個別パッケージの名前をクリックして下さい。画面の 下部にそのパッケージ情報が表示されます
また、特定のグループの一覧に表示されているパッケージを一度に選択したり、選択を解除したりすることもできます。 それぞれ、グループ内のすべてを選択ボタンかグループ内のすべてを 選択解除ボタンをクリックします。
注意 | |
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パッケージの幾つかは (例えば、カーネルや一部のライブラリ) 全てのRed Hat Linux システムに要求されていて、選択と選択解除には選べません。 これらの基本パッケージはデフォルトで選択されています。 |
GNOME は、グラフィック操作による強力なデスクトップ環境です。GNOMEには、パネル (アプリケーションの起動やステータスの表示に使用)、デスクトップ(データやアプリケーションの配置)、 複数のウィンドウマネジャ(デスクトップの外観とフィールを決める)、標準的なデスクトップツールセットと アプリケーションセットが含まれています。
GNOMEで ユーザーの思い通りのルックとフィールを持ったデスクトップを設定できます。 GNOMEのセッションマネジャは、設定と現在実行されているプログラムを記憶します。そのため、 好みで設定した状態がそのまま維持されます。
KDEは、ファイルマネジャ、ウィンドウマネジャ、統合ヘルプシステム、設定システム、 多数のツールとユーティリティ、限りなく追加できるアプリケーションなど、完全なデスクトップ環境を 提供します。
KDEは、斬新なデスクトップ、デスクトップやアプリケーションの使用法に関するヘルプにアクセスできる 便利な検索機能付きヘルプシステム、標準化されたメニューやツールバー、キー割り当て、カラー企画をはじめとする 数多くの機能を備えています。
表4-2は ユーザーが自分でGNOME と KDEを 比較できる機会を与えてくれます。 両方のデスクトップ環境の主な特長は強調表示されており、 広範囲に渡るアプリケーションとツールを取り扱っています。
表 4-2. GNOME と KDEの使用可能な機能
機能 | GNOME | KDE |
---|---|---|
柔軟な設定 | はい | はい |
複数ウィンドウ マネジャ | はい | いいえ |
インターネット アプリケーション | はい | はい |
変更可能なデスクトップテーマ | はい | はい |
パネルアプリケーション | はい | はい |
パネルアプリケーションの追加/削除 機能 | はい | はい |
ファイルマネジャ | はい | はい |
ドラッグ&ドロップの機能 | はい | はい |
オンラインヘルプ | はい | はい |
複数デスクトップ | はい | はい |
フォントマネジャ | はい | はい |
マルチメディア アプリケーション | はい | はい |
テキストエディタ | はい | はい |
グラフィックス アプリケーション | はい | はい |
ゲーム | はい | はい |
ネットワーク アプリケーション | はい | はい |
ユーティリティ アプリケーション | はい | はい |
スプレッドシート | はい | はい |
一時的取り消し用 ゴミ箱 | はい | はい |
多くのソフトウェアパッケージが正しく機能するために他のソフトウェアパッケージに 依存するために、それらのパッケージもシステムにインストールされる必要があります。 例えば、多くのグラフィカルRed Hatシステム管理ツールは、pythonと pythonlibパッケージを必要とします。システムが正常に機能するために 必要な全てのパッケージがあることを確認する目的で、Red Hat Linuxは、ユーザーがソフトウェアパッケージを インストール又は、削除する度に、これらのパッケージの依存関係を チェックします。
あるパッケージが、まだインストール選択をしていない別パッケージを必要とする場合、プログラムでは そうした未解決の依存関係のリストが表示されますので、ここで解決することができます。 (図4-19を参照)。
未解決の依存関係の画面は 選択したパッケージによって 必要としているパッケージがない場合にのみ表示されます。 画面下部の不足しているパッケージのリストの下に、依存を解決する パッケージをインストールするというチェックボタンがデフォルトで選択されています。 チェックがある状態のままでいると、インストールプログラムは選択されたパッケージのリストへ 全ての必要なパッケージを追加することによって、自動的にパッケージの依存関係を解決します。
[1] | Linux内のデスクトップ環境は、他のオペレーティングシステムで見られる環境に 似ています。しかし、それぞれの環境はルックとフィールで異なり、ユーザー個人の ニーズに合わせて簡単にカスタマイズできます。 |