13.5. lsを使用したディレクトリ内容の表示

ディレクトリの変更方法が理解できたと思いますので、 これらのディレクトリの中身について考えてみましょう。 lsと入力すると現在のディレクトリの 内容を表示することができます。

lsコマンドの使用では多くのオプションが 使用可能になっています。なにも付けないで単独でls コマンドを使うとユーザーのディレクトリ内のすべての ファイルを表示することにはなりません。いくつかの隠しファイル (ドットファイルとも呼びます)があり、ls コマンドにオプションを指定したときのみ表示されます。

ティップヒント
 

lsコマンドのすべてのオプションを 見るには、シェルプロンプトでman lsと入力 して出てくるmanページをお読みください。そのmanページを印刷 したい場合は、プロンプトでman ls | col -b | lpr と入力します。

ls -aコマンドをタイプして下さい。 そうするとドット(.)で始まるファイルが表示されるはずです。

図 13-3. -aオプションを指定したlsコマンド

隠しファイルの大部分は、プログラム、ウィンドウ マネージャ、シェルなどの設定を保存している設定ファイル です。これらのファイルがディフォルトで非表示なのは、 ユーザーが誤って変更してしまうことを防止するためです。 それに、ディレクトリで何か検索しているときは、通常これらの 設定ファイルを探すことはあまりありません。不要なファイルを 非表示にすることでシェルプロンプトの表示画面の整頓もできる わけです。

ls -a コマンドを使用してすべての ファイルを表示することはユーザーに多くの情報を与えますが、 さらに1つ以上のオプションを追加するとより多くの情報を表示 できるようになります。

ファイルやディレクトリのサイズ、作成日時などの詳細情報を 確認するには、次のようにls -aコマンドに、 longの意味である(-l )オプションを付けます。このコマンドで、ファイル 作成日、ファイルサイズ、所有者、許可など詳細を表示します。

lsコマンドを使用する時は、 内容を表示したいディレクトリの中にいなくても使用すること ができます。例えば、ユーザーのホームディレクトリから /etcに何があるかを見る場合は、 次のようにタイプします。

ls -al /etc

図 13-4. /etcディレクトリのls出力の例

lsで 一般に使用されるオプションを 次の一覧で示します。manページでは lsに 関する完全な一覧を見ることができます。(シェルプロンプトで man lsとタイプ)