13.3. pwdによる現在位置の表示

ディレクトリを幾つも検索していると、自分の位置が わからなくなったり、現在いるディレクトリの名前を 忘れてしまったりすることがよくあります。デフォルトで Red Hat Linuxのbashはユーザーの現在のディレクトリを表示しますが、 その全体のパス(道筋)は表示しません。

図 13-2. pwdコマンドは現在位置のパスを 表示します。

シェルプロンプトで現在のディレクトリの正確な場所を 知るには、pwdコマンドをタイプします。

次のような画面が表示されます。

/home/sam

これは、現在ユーザーがユーザーsamの ディレクトリにいること、そしてそのディレクトリが /homeディレクトリの中にあることを示しています。

pwdコマンドはprint working directoryの 略です。ユーザーがpwdとタイプすると、 これはLinuxシステムに対して、現在の位置を表示するように 要求します。そしてシステムはシェルプロンプトウィンドウに、 現在のディレクトリの全パスを表示することにより応答します。 システムが情報についての要求に応答するとき、その応答は 標準出力と呼ばれ、シェルプロンプトに 表示されるか他のプログラムへ転換されるか、プリンタなど他の 出力デバイスへ転換されることもできます。

Red Hat Linuxシステムの操作を学んでいくうちに、pwd コマンドが非常に役に立つことがわかるはずです。