PPP は非常に広く使われており、インターネットへの接続に使用します。
公立図書館、あるいは掲示板などへ電話をかけるためには、Seyon
(X-Window System のみ) に付属する minicom
と Kermit
がもっと
も一般的です。
Minicom はただの通信プログラムです。一方、Kermit は通信プログラム でもありファイル転送プロトコルでもあります。しかし、(Kermit を PC にイ ンストールしたなら) Minicom を使用中に Kermit プロトコルを使う人もいる かもしれません。Minicom はメニューベースで、Kermit は(専用プロンプトで の対話的な)コマンドラインベースです。Kermit はフリーソフトウェアですが、 ドキュメントはすべてがフリーと言うわけではありません。詳細なマニュアル はなく、マニュアルとして書籍を購入するよう勧めています。しかし、Kermit はすべての項目について対話的なオンラインヘルプがあるものの、初心者向け のチュートリアルがありません。コマンドはスクリプト中に記述するので、毎 回コマンドをタイプする必要がありません。(通信プログラムとしての) Kermit は Minicom よりも強力です。
Minicom のドキュメントはすべてフリーであるものの、Kermit の文書ほど広 範囲にわたる記述はありません。商用ディストリビューションに Kermit を収 録するには許可が必要です。文書が完全にフリーではないため、Kermit を収 録しないディストリビューションもあります。著者の意見では、Minicom の設 定はより簡単で、学ばなければいけないことも少ないです。
FTP で入手できる通信プログラムの一覧を挙げます。ディストリビューショ ンに含まれていないなら、この一覧から選んでください。まず、ダイヤルアウ トを行うプログラムを比較したいと思います。最も人気のないものは既に時代 遅れなのでしょうか?
ecu
- 通信プログラムpcomm
- procomm
に似た zmodem を含んでいる通信プログラムxc
- xcomm 通信プログラムパッケージ
minicom
- スクリプト、zmodem, kermit をサポートした
telix
に似た通信プログラム。seyon
- X ベースの通信プログラム
efax
小さな FAX プログラムhylafax
クライアント - サーバ モデルに基づいた
巨大な FAX プログラムmgetty+fax
FAX も扱い、ダイヤルインのログインを処理するプログラム
mgetty+fax
はドキュメントが豊富です。FAX を扱い uugetty
の代わりに使えます。(vgetty を用いて)ボイスメール機能を統合しています。
mgetty について をご覧ください。uugetty
もモデム用です。ps_getty
パッケージの一部です。
getty_ps について をご覧ください。
callback
は他のモデムへ電話をかけ、(電話料金を節約するため
に)電話を切ってコールバックします。SLiRP
と term
は、シェルアカウントがある遠隔地のコン
ピュータのユーザ空間で動作させ、 PPP に似たサービスを提供します。詳細
は
term と SLiRP をご覧ください。ZyXEL
は ZyXEL U-1496 モデムの制御プログラムです。発着信、
セキュリティのためのコールバック、FAX、そしてボイスメールの機能があり
ます。
ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/network/serial
で
見つけられます。
ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/serial
と
ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/apps/serialcomm
あるい
は多くのミラーサイトで見つけられます。これらはシリアル通信に関連した
プログラムがあるディレクトリです。
UNIX 系のマシンにダイヤルアップのシェルアカウントしかなく、認証な
しで(あるいは追加料金を払いたくないなどの理由で) PPP アカウントと同等
の機能を使いたい場合、SLiRP
と term
を用います。SLiRP
はほとんど廃れてしまった term
よりも人気があります。
SLiRP
を使うためには、シェルアカウントのあるリモートのコンピュー
タへインストールします。そして、そのアカウントでダイヤルアップ接続し、
リモートマシンで SLiRP を動かし、ローカルの PC で PPP を動かします。す
ると、PPP 接続が実現し、Netscape などのウェブブラウザを動かせるでしょ
う。SLiRP は本当の PPP アカウントと同等ではないので、何らかの問題があ
るかもしれません。IP アドレスを節約できるので、SLiRP を使えるようにし
ているサイトもあるかもしれません。
term
は SLiRP と似ていますが、ただしローカルとリモート双方のコン
ピュータで term
を動かす必要があります。term
は固有のプロト
コルを使用するので、電話回線上には PPP 接続はありません。term
を
PC で利用するためには、term に対応している (ftp などの)アプリケーショ
ンを使う必要があります。従って、SLiRP では ftp がそのまま正常に動作す
るので、SLiRP を使う方が簡単です。メンテナンスされていない Term-HOWTO
があります。