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14. 通信プログラムとユーティリティ

PPP は非常に広く使われており、インターネットへの接続に使用します。 公立図書館、あるいは掲示板などへ電話をかけるためには、Seyon (X-Window System のみ) に付属する minicomKermit がもっと も一般的です。

14.1 Minicom と Kermit

Minicom はただの通信プログラムです。一方、Kermit は通信プログラム でもありファイル転送プロトコルでもあります。しかし、(Kermit を PC にイ ンストールしたなら) Minicom を使用中に Kermit プロトコルを使う人もいる かもしれません。Minicom はメニューベースで、Kermit は(専用プロンプトで の対話的な)コマンドラインベースです。Kermit はフリーソフトウェアですが、 ドキュメントはすべてがフリーと言うわけではありません。詳細なマニュアル はなく、マニュアルとして書籍を購入するよう勧めています。しかし、Kermit はすべての項目について対話的なオンラインヘルプがあるものの、初心者向け のチュートリアルがありません。コマンドはスクリプト中に記述するので、毎 回コマンドをタイプする必要がありません。(通信プログラムとしての) Kermit は Minicom よりも強力です。

Minicom のドキュメントはすべてフリーであるものの、Kermit の文書ほど広 範囲にわたる記述はありません。商用ディストリビューションに Kermit を収 録するには許可が必要です。文書が完全にフリーではないため、Kermit を収 録しないディストリビューションもあります。著者の意見では、Minicom の設 定はより簡単で、学ばなければいけないことも少ないです。

14.2 プログラムのリスト

FTP で入手できる通信プログラムの一覧を挙げます。ディストリビューショ ンに含まれていないなら、この一覧から選んでください。まず、ダイヤルアウ トを行うプログラムを比較したいと思います。最も人気のないものは既に時代 遅れなのでしょうか?

最も人気のないダイヤルアウトプログラム

最も人気のあるダイヤルアウトプログラム

Fax

ボイスメールソフトウェア

(getty を用いた) ダイヤルイン

その他

14.3 SLiRP と term

UNIX 系のマシンにダイヤルアップのシェルアカウントしかなく、認証な しで(あるいは追加料金を払いたくないなどの理由で) PPP アカウントと同等 の機能を使いたい場合、SLiRPterm を用います。SLiRP はほとんど廃れてしまった term よりも人気があります。

SLiRP を使うためには、シェルアカウントのあるリモートのコンピュー タへインストールします。そして、そのアカウントでダイヤルアップ接続し、 リモートマシンで SLiRP を動かし、ローカルの PC で PPP を動かします。す ると、PPP 接続が実現し、Netscape などのウェブブラウザを動かせるでしょ う。SLiRP は本当の PPP アカウントと同等ではないので、何らかの問題があ るかもしれません。IP アドレスを節約できるので、SLiRP を使えるようにし ているサイトもあるかもしれません。

term は SLiRP と似ていますが、ただしローカルとリモート双方のコン ピュータで term を動かす必要があります。term は固有のプロト コルを使用するので、電話回線上には PPP 接続はありません。term を PC で利用するためには、term に対応している (ftp などの)アプリケーショ ンを使う必要があります。従って、SLiRP では ftp がそのまま正常に動作す るので、SLiRP を使う方が簡単です。メンテナンスされていない Term-HOWTO があります。


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