この文書は Linux HOWTO シリーズの一つですので、 Linux HOWTO が置か れているところ(例えば http://sunsite.unc.edu/pub/linux/docs/HOWTO/ )ならばどこにでもあるはずです。 HTML 版(おそらくは多少新しい版)をお望みでしたら http://ftp.linux.org.uk/~barlow/howto/gcc-howto.html をどうぞ。
gcc に関する公式な文書は配布ソース(後述)に texinfo 形式およ
び *.info
ファイルとして入っています。CD-ROM がある方、充分高
速なネットワークを利用できる(あるいは辛抱強い)方は配布パッケージを手
に入れて untar し、適宜必要なものを /usr/info
にコピーするだけ
です。以上のいずれも不可能な方は、
tsx-11
でもこの文書を入手できます。ただしこちらは常に最新版であるとは限りませ
ん。
libc に関する情報源は二つあります。 GNU libc には info ファイルが付属 しており、これには Linux の libc の内容が(stdio を除いて)比較的正確 に記述されています。また man ページ のアーカイブは Linux 向けに書かれたもので、システムコール(セクション 2)と libc の関数(セクション 3)に関する記述がたくさんあります。
二つの選択があります。
gcc-2.7.2.bin.tar.gz
というファイルです。
訳注:翻訳時では 2.7.2.1 が最新版です。
configure
スクリプトですべての設定が完了し
ます。
tsx-11
にも有用なパッチが置かれていることがありますので、チェックしておきましょ
う。
ごく初歩的なコード以外をコンパイルするには以下のようなものも必要になり ます(実はほとんどの初歩的なコードにも必要です)。
ここで必要になるものは、システムで ELF と a.out のどちらを用いてい るか、あるいは読者がどちらを用いたいかによって変わります。 libc 4 か ら 5 にアップデートするときは ELF-HOWTO を読んでおくようにして下さい。 この文書を入手したのと同じところにあるはずです。
以下に示すものも今までと同じく tsx-11 にあります。
libc-5.2.18.bin.tar.gz
ELF 共有ライブラリと静的リンクライブラリ、インクルードファイルです。 C ライブラリと math ライブラリが入っています。
libc-5.2.18.tar.gz
上記のソースです。ヘッダファイルを入手するには .bin
のパッケージ
も必要です。 C ライブラリを自分でコンパイルするかバイナリを使うかで悩
むかもしれませんが、ほとんどの場合はバイナリを使うのが正解です。しかし
NYS か shadow password を利用したい場合は自分でライブラリを作る必要が
あるかもしれません。
libc-4.7.5.bin.tar.gz
a.out 形式の共有ライブラリと静的リンク用のライブラリです。 バージョン 4.7.5 の C および関連のライブラリとなっています。このパッケージは上記 のバージョン 5 ライブラリと共存できるようになっていますが、a.out 形式 のプログラムの作成や利用をしない限りはこのパッケージは必要ありません。
今までのものと同じく、
tsx-11
から入手します。現在のバージョンは binutils-2.6.0.2.bin.tar.gz
です。
訳注:翻訳時の最新版は 2.7.0.3 です。
現在 binutils は ELF 対応のものしかありません。また最新版の libc も ELF ですので、 a.out の libc は ELF の libc と一緒に使う必要があるでしょ う。現在では C ライブラリの開発はほとんど ELF ベースになってきています から、特に a.out にこだわる理由がない限り ELF を用いるようにしましょう。