次のページ 前のページ 目次へ

5. イントラネットの設定

イントラネットは違うプラットフォーム上のリソースを共有できないと完全とは 言えません。そこで他のファイルシステムをサポートできるようにする必要が あります。その結果他からもデータを参照することができるようになります。 このドキュメントはLinuxから以下のファイルシステムに接続する方法を説明します。

これらのファイルシステムはLinuxカーネルにモジュールとして組み込まれています。 これはLinuxバージョンに依存しています。カーネルコンパイルに慣れていない場合は Kernel HOWTO http://sunsite.unc.edu/mdw/HOWTO/Kernel-HOWTO.html を参照して下さい(訳注:和訳が出ています)。 またモジュールについては Module HOWTO http://sunsite.unc.edu/mdw/HOWTO/Module-HOWTO.html を参照して下さい(訳注:こちらも和訳が出ています)。

5.1 NCPFS

Netware サーバ上のファイルを共有するために、NCP(ncpfs)をサポートする 必要があります。NCPFSはLinuxカーネルバージョン1.2.xと1.3.71以降で動作します。 1.3.x以前のカーネルでは動作しません。Netware 4.xのNDSデータベースに アクセスできませんがバインダリ(bindery)を使うことはできます。 Netware 4.xを使う場合は、 コンソールでSet Bindery Contextと実行することで特定のコンテナ (containers)でバインダリをサポートすることが可能です:


  set Bindery Context = CORP.MYDOM;WEBUSER.MYDOM
上の例では2つのコンテナでバインダリをサポート可能にしています。

以下のURLからNCPファイルシステムユーティリティをダウンロードしておいて 下さい。 ftp://sunsite.unc.edu/pub/Linux/system/filesystems/ncpfs/ncpfs.tgz (カレントバージョン:ncpfs-2.0.10)

インストール

ncpfs ユーティリティをインストールするには:

   zcat ncpfs.tgz | tar xvf -
これでディレクトリに展開されます。この場合ncpfs-2.0.10ディレクトリ が作られるので作業ディレクトリをここに変更して下さい。READMEを読み、必要なら Makefileを編集します。

ncpfsのインストールは使っているカーネルバージョンに依存しています。 カーネル1.2では'make'と入力するだけです。'make install'と入力する と実行ファイルとmanファイルがインストールされます。

カーネル 1.3.71 以降を使っている場合はカーネルを再構築する必要があります。 現在のカーネルではncpfsのカーネルパートはすでに組み込まれています。 カーネルに何が組み込まれているかは

   cat /proc/filesystems
でわかります。 ここでncpfsを認識するかどうか表示します。

ncpfsがない場合はカーネルをコンパイルするかモジュールとしてncpfs を追加します。 カーネルの再コンパイルは'make config'と入力します。

The IPX protocol (CONFIG_IPX) [N/y/?]

ここで 'y' と答えて下さい。 カーネルがうまくインストールできたら、再起動して/proc/filesystems をチェックして下さい(訳注:cat /proc/filesystemsとします)。 もしこれでよければncpfsユーティリティをインストールします。ncpfsファイルを ダウンロードして展開したディレクトリに移動して'make'と入力します。コンパイル が終了したら'make install'とすればユーティリティとmanページファイルが インストールされます。

NCPFSのマウント

インストールをチェックするために

   # ipx_configure --auto_interface=on --auto_primary=on

   ....wait for 10 seconds and type

   # slist
Netwareサーバのリストをこれで見ることができます。これでNetwareサーバから 共有ファイルの準備ができました。

サーバ MYDOM_NW 上の ボリューム VOL1: \home\ htmldocsディレクトリから HTMLファイルにアクセスする必要がある場合は 新しいユーザー 'EXPORT'(パスワード 'EXP123')を作ることをお奨めします。 このユーザーはSYSCON 、NWADMINを使ってこのディレクトリにアクセスするための ものです。

Linuxマシンで新しいディレクトリ/mnt/MYDOM_NWを作ります。 以下のコマンドを実行して下さい。

   ncpmount -S MYDOM_NW -U EXPORT -P EXP123 /mnt/MYDOM_NW

netwareファイルシステムをマウントするために

   ls /mnt/MYDOM_NW/vol1/home/htmldocs

これはMYDOM_NW/VOL1:\HOME\HTMLDOCSの全ファイルのリストを 表示します(Netwareのファイル記法を使っています)。問題があれば IPX HOWTO、 http://sunsite.unc.edu/mdw/HOWTO/IPX-HOWTO.html を参照して下さい。IPXシステムについて詳しく書かれています。

5.2 SMBFS

Windowsサーバ上のファイルを共有するためにSMB (smbfs)をサポートさせます。

Sunsiteの ftp://sunsite.unc.edu/pub/Linux/system/filesystems/smbfs/smbfs.tgz からSMBファイルシステムユーティリティをダウンロードしておいて下さい(現在 のバージョンはsmbfs-2.0.1です)。

インストール

smbfsユーティリティをインストールするために

   zcat smbfs.tgz | tar xvf -
と入力するとファイルが展開されます。 ここではsmbfs-2.0.1ディレクトリができました。インストールする前に このsmbfsディレクトリに移っておきます。READMEを読み必要ならMakefileを編集し ておいて下さい。

smbfsは使っているカーネルのバージョンに依存します。カーネル 1.2 では'make' と入力するだけです。'make install'で実行ファイルとmanページが インストールされます。

カーネル2.0以降を使っている場合はカーネルの再コンパイルをする必要があります。 これらのカーネルではsmbfsのカーネルパートはすでにメインソースツリーに 含まれています。カーネルを再コンパイルする必要があるかどうかは

   cat /proc/filesystems
と実行してチェックします。 カーネルがsmbfsを使っている場合はそれが表示されます。

smbfsがない場合はカーネルを再コンパイルしてモジュールとしてsmbfsを追加して 下さい。カーネル再コンパイルは'make config'としてSMB filesystem support を聞かれたらyesと答えるだけです。 もしこれでよければncpfsユーティリティをインストールします。smbfsファイルを ダウンロードして展開したディレクトリに移動して'make'と入力します。コンパイル が終了したら'make install'とすればユーティリティとmanページファイルが インストールされます。

SMBFSのマウント

ここで例としてWinNTサーバを'MYDOM_NT'とし、パスワード不要の C:\PUB\HTMLDOCSディレクトリ(共有名は'HTMLDOCS') を共有します。Linuxマシンで新しいディレクトリ/mnt/MYDOM_NTを 作り、

   smbmount //MYDOM_NT/HTMLDOCS /mnt/MYDOM_NT -n

と入力するとSMB(Windows共有)ファイルシステムがマウントされます。

   smbmount //MYDOM_NT/COMMON /mnt/MYDOM_NT -n -I 172.16.0.3
と入力してみて下さい。
   ls /mnt/MYDOM_NT
bsol;bsol;MYDOM_NT\PUB\HTMLDOCS(Windowsのファイル記法) の全ファイルのリストが表示されます。

5.3 NFS

はじめにカーネルはNFSファイルシステムを組み込まれているかあるいはモジュール として使える必要があります。

ここでMYDOM_UNIXという名前でIPアドレス172.16.0.4のNFSを走らせている Unixホストがあるとします。以下のコマンドを使ってこのホストによって エキスポートされている(共有されている)ディレクトリをチェックすることが できます:


   showmount -e 172.16.0.4
エキスポートしているディレクトリがわかったら、適当なマウントコマンドを 入力してマウントできます。/mnt以下にMYDOM_UNIXというサブディレクトリ を作ってそこにマウントすることをお奨めします。

   mount -o rsize=1024,wsize=1024 172.16.0.4:/pub/htmldocs /mnt/MYDOM_UNIX
rsize とwsize はあなたの環境に合わせて変更して下さい。

何か問題があったら http://sunsite.unc.edu/mdw/HOWTO/NFS-HOWTO.htmlの 「NFS HOWTO」でNFSシステムの詳細なことを参照して下さい。


次のページ 前のページ 目次へ