Glibc2はGNU Cライブラリの最新版です。現在、変更なしで動作するのは、 GNU HurdシステムとLinux i386, m68k, alphaシステムです。PowerPC, MIPS, Sparc, Sparc 64, Arm用のLinux向けには2.1版で対応の予定です。将来的には、 ほかのアーキテクチャーとオペレーティングシステム用にも順次対応の予定です。
Linuxでは, glibc2 はLinux libc 5の後継、つまりlibcバージョン6 として用いられます。Linux libc開発者たちはlibc5を(glibc2で)置き換えて しまおうとしています。 2.0.6の段階で、glibcは十分な品質を持つと見なされています。バージョン2.1 (近い将来発表予定)は、より多くの機種へ移植され、新しい機能も追加 されて、中心的に用いられるようになるでしょう。
glibc2には、下記の3つのアドオンを追加できます
UFCの暗号化パッケージ。輸出規制のため、分離されている。
POSIX1003.1c pthreadインターフェースの実装。
localeデータファイル構築に必要なデータを含む。 glibcの国際化機能を使用するときに使われる。
cryptとLinuxThreadsのアドオンは追加することを強く薦めます。使わないと ほかのシステムと互換性に問題が生じる可能性があるからです。(使いたく ない場合は、configure実行時に--disable-sanity-checksオプションを指定する 必要があります)。
このHOWTOは既存のLinuxシステムへのglibc2ライブラリのインストールに ついて記載されています。Intelベースのlibc5を使用したシステムのユーザ向け に書かれていますが、ほかのシステムやほかのライブラリ(glibc1など)を使用し ているユーザも、ファイル名やアーキテクチャ名を適当に置き換えることにより 記載された情報を使えるはずです。
このHOWTOの最新版はLinux Documentation Projectの一部として、下記の いずれかのサイトから入手可能です 。
Linux Documentation Project http://www.imaxx.net/~thrytis/glibc/Glibc2-HOWTO.html.
バージョン1.5と1.4の違い
バージョン1.4と1.3の違い