この文書はトップダウン式の構成にしています。最初の章には お知らせ的なことが書いてあるので、興味がなければ飛ばしても構いません。 その後にはネットワークに関する一般的な知識が書いてあるので、より専門的 な部分に進む前に必ず理解しておいてください。残りの部分は 「技術に特化した」情報であり、3 つの主な部分からできています: つまりイーサネットと IP に関する情報、 広く使われている PC ハードウェアの関連技術に関する情報、 まれに使われている技術に関する情報、です。
したがって、この文書のお勧めの読み方は以下のようになります:
これらの章に書いてあることの全 てあるいはほとんど全ては、その後で説明する技術に適用されます。したがっ て、これを理解しておくことは重要です。その一方で、読者の多くは既にこう いったことに詳しいものと筆者は考えています。
自分のところの ネットワークがどうなっているか、あるいはこれからどうするのかを知ってお き、どんなハードウェアや技術を使うのかを正確に知っておくべきです。
この章ではイーサネットの基本的な設定と Linux が IP ネットワーク用に用意している各種機能(ファイアウォールや 高度な経路設定など)について説明しています。
この章では PLIP, PPP, SLIP, ISDN といった個人所有のワークステーション で広く使われる技術について説明します。
IP 以外のプロトコルや 一般的でないハードウェアが必要ならば、最後の章を見ましょう。 IP 以外のプロトコルと特殊な通信ハードウェアの詳しい説明があります。
実際にネットワークの設定をやってみて、 そこで起きた問題を注意深く記録しておくべきです。
この文書では解決の役に立 たない問題に出会ったら、助けを求めるための場所やバグを報告する先に関す る章を読んでください。
ネットワークは面白いものです。楽しんでください。
特別な約束事はありませんが、コマンドの表記方法には注意してください。
古典的な Unix の文書に従って、シェルに入力するコマンドの前にはプロンプト
を書いてあります。この HOWTO では、スーパーユーザの権限が必要ない
コマンドのプロンプトとしては "user%
" を使い、root で実行する
必要があるコマンドのプロンプトとしては "root#
" を使います。
ただの "#
" でなく "root#
" を使っているのは、
シェルスクリプトからの抜粋部分との混同を避けるためです。シェルスクリプ
トでは "#" 記号はコメント行を定義するために使います。
「カーネルのコンパイルオプション」が示された時は、これは menuconfig で使われる書式で表現されます。 menuconfig を使っていなくてもわかるはずです(筆者も使っていません)。 オプションの入れ子がわからなくても、menuconfig を一度実行すればわ かると思います。
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