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9. マウントポイント

レイアウトの設計作業を行なう際には、 ディレクトリのツリー構造への切れ目を間違ったところに入れないよう 注意する必要があります。 この章はそのためのガイドラインです。 この章の内容は FSSTND に大きく依存しますので、 独立させることにしました。 将来 FHS が各 Linux ディストリビューションで採用された暁には、 この章は全面的に書き直されることになるでしょう。

ここで述べているのは分割がしてもよい場所であって、 分割すべき場所ではありません。 適切な判断が重要です。

荒っぽいですが、分割の推薦度合を数字化しておきます。 それぞれの値の意味を示します。

0=分割すべきではない
1=勧められない
…
4=分割するのは有効
5=分割すべき

リストを短くするために、重要でない部分は削除してあります。


Directory   Suitability
/ 
|
+-bin       0
+-boot      0
+-dev       0
+-etc       0
+-home      5
+-lib       0
+-mnt       0
+-proc      0
+-root      0
+-sbin      0
+-tmp       5
+-usr       5
| \
| +-X11R6     3
| +-bin       3
| +-lib       4
| +-local     4
| | \
| | +bin        2
| | +lib        4
| +-src       3
|
+-var       5
  \
  +-adm       0
  +-lib       2
  +-lock      1
  +-log       0
  +-preserve  1
  +-run       1
  +-spool     4
  | \
  | +-mail      3
  | +-mqueue    3
  | +-news      5
  | +-smail     3
  | +-uucp      3
  +-tmp       5

もちろん調整すべき点は多々あります。 例えば自宅で使っているユーザはわざわざ /var/spool を分割する必要はないでしょうし、 逆にサービスプロバイダでは是非分割すべきでしょう。 重要なのはシステムの利用のされ方です。

問題! なぜ /etc を別パーティションにしてはいけないのでしょう? 回答: ブート時のマウント動作は /etc/fstab ファイルにある情報に従って行われます。 ですから、もしこのファイルがマウントされていない別パーティションにあると、 「引き出しのカギが引き出しの中に入っている」 のと同じ絶望的な状況になります。 (はいはい、この HOWTO を飽きずに読んでもらうためならなんでもやりますよん)


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